Garbage
今更ではありますが(前回の顔講座を作ってから、1年くらい経過してるのね)
これは、当時、人に伝えるレベルに達していなかったからで
やっと最近「ルーチンワーク化」されてきたんで
ようやく、顔講座の続きを作る気になりました。

親切丁寧な解説は出来ません、、文才も無いのでね。
だから、行間を読むつもりで、みて頂ければ幸いです。
なんか、精神論みたいな話ばっかですけど。
線で作った顔に面を張ろう
2001/4/10

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jank.lzh (3 KB)

六角大王-FREE版 データ
前回の「顔講座」で作ったデータとは違いますが
作り方は同じです。
これを元に、面を張っていきます。

面を張る際に重要なのは「流れ」です。
流れには「線の流れ」と「面の流れ」があって、
似ているようで微妙に違います。

六角大王だけで表現する場合は
線の流れが重要になります。
何故か。
フラットシェーディングの場合、当たり前ですが、
線(稜線)のある部分を境に陰影が出来ます。

セル画を想像して見ると判りやすいんですが
基本的な影のラインは頭に浮かぶでしょう。

どういう影を付けたいか、によって線の繋ぎ方が変わってくるんですな。
同様に、滑らかに繋げば、なめらかな影になると。

初心者のうちは、とりあえず近いポイント同士を繋ごうとします。が
無理な繋ぎ方は、立体の把握がしにくくなり、影も汚く
後で修正する時にも、困ってしまうもんなのですよ。

例えば、上の線画で「目頭から口に繋がる線」があります。
これをガイドラインとして書くことで、
目から口までの流れを意図的に作っている訳です。。
ガイドラインの段階から流れをそれとなく意識すると
出来上がりが綺麗にいくでしょう。

出来ればダウンロードして、「自分ならこう面を張る」と
試してみると効果的かもしれません。
以下に書いてる事は「正解」ではなく、「ひとつのやり方」ですから
もっと効果的な繋ぎ方を発見するかもしれません。




ガイドラインを大体引き終わったんでバリバリ面を張っていきます




どう繋ぐか迷ってる所はわりと放っておいて
「見えた」所から、線を修正しながら、尚もバリバリ繋ぎます

何を迷うのか。
線の流れと面の流れ。その整合性が取れるのか、
流れは死んでないか。

もっと直感的に言えば
「その繋ぎ方は、気持ちイイか」
という事です。

気持ちいいラインは、ぐりぐり回しているうちに見える場合もあるし、
自分の顔や、人のイラストの影のラインを見ることで
気づかされることもあります。

「筋肉の流れ」という言葉で表されることも多いですな。


基本的には四角ポリゴンで繋ぐのがベストだけど
どーしても困った所は三角ポリゴンも平気で使います。
この作業で時間をかけると、
見て判るとおり「似てねぇ・・」とか「なんかイマイチ・・」とか
愛が冷めてしまうんで、勢いだけで一気に通過します。
だもんで、後で綺麗な影が出ない部分とかは
線を繋ぎ直したりすることになりますが。

例えば漢字のレタリングをやっていると
その漢字が段々別の記号に見えてきたりして
直感が働かなくなりますよね。

だから、此処では大まかな流れに沿うだけで
とにかく一度張り終える事が重要です。(だからといって滅茶苦茶だと、後で自分が困るんですが)
その後、時間を置いて、改めて客観的にどう修正するかを考えればイイワケ。
途中で死んだ勢いは、多分二度と戻りません。
勢いを殺さないように適度に妥協しながら。


おおよそ張り終わったんで、色を付けます。
ワシは、なるべく六角デフォルトパレットから近い色で塗ります
肌-肌色
髪-茶色
口-ピンクor赤
みたいな感じ。
これは、ほぼ完成って状態になると
例えば顔だけを別ウインドで編集したりするんで
その時にあんまし変な色にならないようにするためです。

あと、線が微妙に青いのは、
黒い(目の)部分で頂点位置を判りやすくするため



で。ワシの基本。
過去のパーツで使えそうなのは、ガシガシ使いまわして
バランスを見ます。前髪がソレ。
影の色を見ながら頂点をいじり倒して
なるべくイメージに近い状態に持っていく。
ちょっとポリゴンが細かすぎる気もするけど
まーいーや的。後で直せばいいのさ。

一度消えかけた愛情も、前髪を乗せるだけで
結構復活するときがあります。

此処では前髪の作り方を説明してませんけど、
人が作ったパーツを借りることも出来ますし、
重要なのは、愛を持続させる事なんです。



新しいウインドを開いて耳を作ります。
まんなかにひとつ作って、左右に貼り付け。
これの場合上からの断面図(U字)を描いて延長
下部分は横からのシルエットを尊重して適当に。
問題は横の丸ですが、裏技無しで普通に作りました。
その気がある人は、丸部分を別ウインドで作って左右に貼り付け、
みたいにすると、綺麗に作れるかも。

機能の少ない六角ですから、
自分が作ろうとしている立体を、どんな方法で作るか
選択肢はそんなに多くありません。

その中で重要なのが「延長」です。
これは色んな場面で使えます。
此処では、延長と回転を複合して、アウトラインを作っています。

これは人間の耳ではありませんが
それが人の耳でも別ウインドで作るという部分は同じです。
ワシは一体整形にしないことが多いんで、アレですが
一体整形で作る場合でも、別ウインドで作ったものを
後で合成という考え方の方が色々と合理的。



MAC版の人が羨ましがるパレットの編集。
表紙を見ながら色を作る。
ちなみに後ろ髪も使いまわし

六角は「明るい色」と「暗い色」が個別に設定できるので
面白い効果が出せる場合もあります。

あまり初期の段階から色を編集すると
正確な影(立体)が把握出来なくなるんで
なるべく後半まで引っ張った方がイイです。

陰影のハッキリした色で編集をすると
明らかに「嫌な影」が見えてきます。
これは基本的に「立体としておかしい」と思って
ほぼ間違いありません。

アニメ顔の場合は、陰影を無くしたくなるものですが
そこは我慢して陰影のハッキリした色で編集していき、
最後の仕上げで色を馴染ませる方が
モデリングの「味」が出せるのですよ。




もみあげ。
耳と同様ひとつ作って左右に貼り付け。
左右に貼り付けたのを、ちょっと編集する。



全体のバランスを見ながら編集する為
顔はまだグループ化されてない。
編集の邪魔にならないように、頭を「隠す」



で。またしても前に作ったボディを持ってくる。
もみあげが思いっきりめり込んでたんで
胸のラインに沿わせるように修正して
暫定的に完成ー。

後は、使いまわしパーツで合わないモノを
順次取り替えていく事になりますー。

顔を若干ローポリ化して、細々直したのをこちらに入れときました。


身体の作り方に関する部分も触れてませんが、基本的な考え方は同じです。
アウトラインを書きやすい方法で描き、色んな角度からのアウトラインを書き込む事で
立体を割り出していき、気持ちイイ線のつながりを探す。
そんな感じです。

それと、ローポリ化に関することを少し。
33kb
tu2.lzh (33 KB)


上から下に、ローポリ化されてます。

何故ローポリ化するのかというと。
不要に細かいポリゴンだと、滑らかな線が引きにくいから。となります。

極端にいうと、2点を繋げば、なにも考えず直線になりますが
10の点を正確に手動で直線に繋ぐのは大変です。
六角大王は全て手動な為、制御しやすいポリゴン
歪みの少ない立体を作ろうと思うと
「必要最小限」という思想が必要になるのです。

上から説明すると、まずアゴに線が集中しているのが気に入らない。
そこでアゴのポリゴンを削る。

頂点や稜線の編集が得意な六角だからこその作業と言えるかもしれません。
一度全面張った後に、又張りなおすのは面倒くさかったり
無駄な作業に思えるかもしれません。
でも。一度全面を張って、立体が見えてるからこそ
線の繋ぎ方の「間違い」が見えることもあります。
失敗を恐れず、色々試してみると、意外な「正解」が見えるかもしれません。


アゴのポリゴン密度は「多すぎる」「気持ちよくない」と判断して削ったんですが、
これは、例えば顔のポリゴンと比較して、額のポリゴンが荒いのと同じ意味です。
細かすぎるポリゴンを、額のなだらかな曲線に収めるのが大変だから
額でポリゴンが多くならないように、上手く線を繋いで回避するわけです。

黒目の部分も同様の理由ですが、テクスチャー無しの六角だと
ハイライトやグラデーションなどを入れるために、ポリゴンを多めに使う事もあります。

次に2から3の頬の部分。これは削らなくても良かったんじゃないのか?
と思われるかもしれません。
しかし、このポリゴン密度が必要なディテールの立体なのか?
と考えると微妙な所なんですな。
今回は「削れそう・・」という直感に従って削りましたが
必ずしも必要では無いかもしれません。

此処で言う「ローポリ化」は極限までポリゴンを削るという意味ではなく
ディテールに合ったポリゴン数にする。という感じの意味だと思ってください。
必要なディテールを削ってまでローポリ化する必要はありません(その必要のある場合は別ですが)、

ポリゴンを必要最小限の抑えることで、
その後、ポイント編集で別の顔に作り直したりするのにも楽になります。
「素体」としての利用価値があるのです。


などと。さも偉そうに言ってますが、
専門的な知識の後ろ盾も無い、個人的なやりかたでしか無いわけです。
参考になりそうな部分は参考にして、
無意味だと思える部分は好きなように補完して下さい。

舌足らずで申し訳ないですが。





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